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第22回 頭部外傷について。 ~お子様のヨチヨチ歩き、ハラハラドキドキ~

[2022.06.06]

外来診療中に、転倒・転落して頭を打ったけど大丈夫でしょうか?といった電話での問い合わせがあります。1歳前後ともなるとつかまり立ちからヨチヨチ歩きと転倒転落の事故も増えてまいります。抱っこしていても興味のあるものに近づこうと手をすり抜けたり、目を離したすきにすとんとソファーから落ちたりと様々な状況の相談があります。こうであれば大丈夫といった明確な基準は存在しませんが、まず当院では以下の質問をしております。

①転落した高さはお子様の身長以下の高さですか?

②頭をぶつけた対象物は何ですか?

③対象物とぶつかったスピードは?自由落下ですか?

医療の無い太古の昔より、人間は生まれて歩き始めれば何度も転倒を繰り返してきています。その旅に子どもの命がなくなる怪我が頻発していれば人類はすでに滅亡していると思います。つまり自分の身長以内の高さでの転落であれば頭が地面に勝つと考えてよいでしょう。

頭は頭蓋骨で脳を守っております。骨は固いカルシウムでできていますので、頭をぶつけた対象物が人体、布地、木材、プラスチックであれば頭の骨が勝ちます。一方で金属、コンクリート、アスファルト、岩であれば骨が負ける可能性が出てきます。

ぶつかったスピードはそのお子様が精いっぱい自分の走れる速さのスピード以内の速さであれば大丈夫と考えてよいでしょう。自分の能力を超えるスピード、自転車走行中の転倒や大人が走ってきてぶつかり跳ね飛ばされた等は危険な兆候です。

以上①~③のチェックポイントのうち全てクリアできればご自宅で様子を見てもよいですが、一つでもクリアできなければ医療機関の受診をお勧めいたします。2個以上の項目がクリアできなければ頭部のCT等での精査が必要となるケースが出てきます。3個すべてがクリアできなければ必ず医療機関での精査が必要とお考え下さい。

上記の項目がすべてクリアできていても、顔色が極端に悪い、嘔吐を3回以上繰り返す、起こしてもすぐに寝てしまう、痙攣した等の症状があれば受診が必要です。お子様の怪我は心配ですが、お子さまの挑戦を温かく見守ってあげることも必要と考えております。

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